以前の僕の記事で、旧耐震(昭和56年6月以前)のRCは素人は買うべきではない・・という内容を書きました。
一方、玄人のセミプロ投資家は、旧耐震を好んで買っている人もおり、皆んながやらないことをやれる人は、一人勝ちできる可能性を示唆しました。
ただ、やっぱり旧耐震は、融資付けの観点で難しいことも事実で、一般的な金融機関だとなかなか融資してくれる所はありません。
不動産投資ではなく事業貸付けとして、地元密着の信金信組からサクッと借りることができる人なら勿論何ら問題ないのですが、普通のサラリーマン大家さんだと、やはり旧耐震はハードル高いです。
しかしタイトルの通り、中小公庫なら旧耐震もむしろウェルカムというスタンスなので使い易いです。
「中小公庫」というのは通称で、正式には、「日本政策金融公庫 中小企業事業」という公庫の一部門のことを指します。
公庫は2008年の再編で、国金、中小、農漁という3つの公庫が統合される形で誕生した新生公庫で、不動産投資にも積極的な金融機関として知られています。
しかしメジャーなのはあくまでも旧国金と言われる「国民生活事業」で、中小企業事業は不動産投資の世界ではマイナーな部署だと思います。
中小は、名前とは裏腹に比較的大きな不動産に対して貸付けを行い、レジでなく商業物件など非レジに特化して国金とのカニバリを回避しています。
そしてここはまた、民間とのカニバリを嫌って、旧耐震などの他社がやらない物件に好き好んで融資しているのです。
彼らなりのエクスキューズとしては、「民間金融機関から見放されて、メンテナンスも行き届いていない旧耐震物件が多数存在する。
これがオーナーチェンジによって、修繕され蘇生されることは、経済的観点からも大いにプラス。
国の貸金を投じてよろしい事業」というようなことらしいです。
さすがです。笑
そういうわけで、放置された旧耐震が高利回りで売りに出された場合には、玄人投資家さんはぜひ中小公庫の融資で、修繕費も含めて借りて買いましょう。
そして世の中の役に立ちましょう。