
杉田(椙田)です、
令和元年6月15日付けで、9冊目となる著書『信長から僕が学んだ勝つために一番大切なこと〜人生逆転のための投資術〜』(文芸社)を出版することになりましたので報告します。
この書籍は、かなり前からあたためていたプロットを、小説家の先生に入って頂きながら1年がかりで纏め上げた、これまでの著作で最も気合いの入った自信作です。
僕自身、信長が好きで、時代考証などもほぼ問題ありませんでしたが、やはり言葉遣いなどの時代考証は専門家にお願いしないと難しい部分もあり、そのあたりも含めて今回はバッチリなタイムスリップ小説となりました。
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小説のストーリーを少しだけお見せしますので、ぜひ下記をお読みください!
『信長から僕が学んだ勝つために一番大切なこと』あらすじ
「人間五十年、下天の内をくらぶれば、夢幻のごとくなりーーー」
大手IT企業で働く藤木智勇(さとる)は、人生に落胆し働く意義さえも見いだせずにいた。独身、年収790万円だが、貯蓄額はわずか28万円。織田信長と同じ言葉を遺して、多額の負債を苦に死んでいった父を持つ。ずっとお金にトラウマを持って生きていた智勇は安定こそがすべて、終身雇用が最強と考える、大企業にしがみつく典型的な平凡サラリーマンだ。
ある日、秘書課で美人と評判の怜奈(れな)とひょんなことから一緒にランチすることになり、それがきっかけで二人は交際するようになる。ようやくこれまでの暗い人生が終わり、幸せの兆しが見え始めたかのように思われたが、それもつかの間、お金のことで怜奈に振られ、失意の底に逆戻りとなってしまった。
しかし、どれだけ不幸であったとしても、智勇は会社を辞める気はなかった。仕事に夢や希望というものは必要ないと感じていた。毎月固定収入があって、生活が保障されているのであればそれでよいと思うようにしていた。大手企業で働いている限り、路頭に迷うことはないと信じていたのだ。
智勇がここまで極端に割り切った考え方をするようになった背景には、ある事件があった。彼が17歳の時に、父親が自ら命を絶ったのだ。母親も父の死後、間もなく心を壊し死んでいってしまった。自分の家は裕福だと思っていたが、実際には、父親が経営する会社は多額の負債を抱え、父親はお金に追い詰められ自殺したのだった。智勇は父が「お金に殺された」と考えるようになり、お金を憎み、お金におびえるように歳を重ねた。
だから大手企業に勤めることさえできれば、お金の心配をしなくてよい。毎日に幸せは見いだせなくても、お金に怯える生活からは解放されると、自分に言い聞かせていたのだった。
そんなある時、同僚から勤めている会社で粉飾決算の疑いがあることを聞かされる。この情報が明るみに出れば上場廃止は免れない。まただ。またもお金のせいで人生が狂わされてしまう。お金は悪だ。お金は、大切なものを次々に奪ってゆく。お金が嫌いで、お金が怖くて大企業に入ったのに、結局はお金に振り回されている。いったい自分の人生って何なんだ! 混乱する藤木の脳裏で、かつて恋人怜奈に別れ際に浴びせられた「私、あなたの底力を信じていたのに」という言葉がよみがえる。智勇は会社に残り最後まで会社のために頑張ることを決めた。
粉飾決算の事実はすぐに一部の社員に漏れ、SNSで拡散され、社内は大変な騒ぎへと発展した。エリート社員や先輩社員が転職のために画策する中、広報課の智勇は毎日電話の応対に追われることに。身も心も疲れ果て、いつものように深夜までの残業を終えて家路についていると、急激な頭痛と眩暈に見舞われた。薄れゆく意識の中で、父親が残した「人間五十年、下天の内をくらぶれば、夢幻のごとくなり」という言葉を聞いた。意識はそこで途切れてしまう。
意識が戻り目を開けると、見たことのない景色が広がっていた。智勇はなんと戦国時代にタイムワープしていたのだ。屈強な男たちに両手両足を抱えられ織田信長の居城へと運ばれた。新しい物好きの信長は、スーツ姿の奇妙な格好をした智勇に興味津々。智勇の所持品の数々も信長に気に入られ、しばらく城で生活することを許可された。
城での居候生活が一週間ほど過ぎたころ、信長が自室にこもって何やら重要な仕事にとりかかっていた。智勇が部屋の中に目をやると膨大な量の紙が散乱していた。今度の戦は大規模なもののようで、膨大な調達品の計算に信長はかかりっきりだった。信長は言う。「戦は金である。この乱世を治めるには金がすべて。だから算術が必要だ。戦には信じられないほどのお金がいる。兵や食料、武器、馬、ほかにも数えきれないほどのものが必要だ。それのどれを欠いても戦いに負けてしまう。しかも半年分も用意するのだ」
お金が嫌いな智勇にはまったく理解できなかった。しかし戦をするには、これほど壮大なお金の計画をたてなければいけないことだけは分かった。そして、それをやってのける信長だからこそ戦国時代で頭角を現すことができたという事実を知った。智勇は「僕はお金が嫌いです。お金は人を狂わせ、人を苦しめ、人をダメにする。お金は悪いものです」と、正直にこたえた。信長は少し考え「お金は良くも悪くもない。お金は扱う者のうつわ次第で命運が決まるのだ」と諭すように言った。これまでお金を敵のように思っていた智勇は、信長の考えるマネー論に興味を持ち、学びたいと考えるようになるのであった。
乱世の時代、戦国大名として名高い織田信長はいったいどのようにして、お金を扱い、戦に勝ち続けることができたのか。戦国時代にワープし、信長と出会い共に時間を過ごし学びを得ることで、人生に絶望していた智勇の心は確実に変わっていった。明日のことは誰にもわからない。しかし、人は変われる。お金の大切さを知り、生きる希望を見つけるヒントが本書に隠されている。令和から戦国の世にタイムワープした智勇に重ねて、あなたにとって未来の自分に出会える感動の歴史小説。
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