椙田(杉田)です、
かぼちゃの馬車の問題では、
当事者以外の銀行融資にも
影響が出始めていますね。
これがブラックマンデーになる
可能性を横眼から憂慮して来ましたが、
どうやらその確率が高くなってきました。
さて、
くだんの問題でも取り沙汰された
サブリース契約について、
サラッとおさらいしておきましょう。
不動産物件の運営方法の一つには、
物件をまるまる業者に貸し出し、
運営を委託して家賃の一部をもらう
サブリース契約があります。
サブリース契約は家賃保証と
セットになっていることもあり、
空室の有無に関わらず
安定した収入が得られる運営方法として
一部の客層には人気があります。
(今はかぼちゃのせいで不人気ですが…)
ところでサブリース契約を結んでいれば、
ずっと安定した収入が得られる・・・
というわけではありません。
そこでサブリース契約を結ぶ時に
チェックするべきポイントを
ここでは紹介しておきます。
-1.家賃の見直しが起こるタイミング-
サブリース契約は基本的に
新築物件を建てた時にセットで
契約することが多いです。
そのため物件を運営し、
築年数が経過すると徐々に
家賃は引き下げられます。
もちろんサブリース契約に限らず、
自分でアパートやマンションを
建築したときも例外ではありません。
これは当然の措置とも言えます。
また客付けの難易度も上がってくるので、
ずっと新築時の家賃収入を
期待することはできません。
家賃は必ず下がるという認識を持つと同時に、
いつ家賃が見直されるのか?を
必ず契約時に確認しておきましょう。
例えば最初の5年間は、
同額の家賃保証で運営を行ない、
その後は2年ごとに見直しを行なう、
また5年周期で見直しを行なうなど、
会社によって家賃保証の内容は違います。
物件所有者としては、
できるだけ安定した収入を確保するため、
できるだけ家賃見直しの頻度が高くない
業者を選ぶ必要があります。
-2.修繕改修のタイミングと業者選定-
サブリース契約とセットになる契約として
大家の負担による定期的な
修繕工事の実施があります。
サブリース業者側も
空室保証をセットにしているわけですから、
物件の質を高く維持してもらわないと
客付けが出来ない・・・
というわけで修繕が常に求められます。
そこで大家サイドは自己負担で
修繕をしなくてはいけないのですが、
壁紙の貼り替えなど表面的な修繕だけではなく、
外壁や屋根塗装、その他配管の交換など
大規模修繕が必要になることもあります。
不動産物件を運営する以上、
これらは当然必要経費としてあらかじめ
想定しておくべき出費ですが、
サブリース契約の場合、
工事をする業者が決められていることもあります。
普通修繕を行う時には相見積を取って、
できるだけ低コストで施工できる業者を
選ぶ必要があります。
その選択の自由がないため、
相場より高い費用で修繕工事を
実施せざるを得ないこともあります。
修繕を行なうタイミング、
及びその業者は指定業者によるものなのかを
必ずチェックしておきましょう。
-3.契約解除に伴う違約金は発生するのか-
家賃収入が一気に下げられるなど、
契約内容に納得がいかない時は
契約を破棄することもできます。
しかし契約期間が決められている場合、
大家側から契約破棄を申し出ると
違約金が発生する可能性もあります。
サブリース契約の期間が
5年ごとと決められており、
その5年後更新のタイミングであれば
契約更新の可否が選択できるでしょうが、
例えば契約期間5年の内3年目で
大家から契約破棄を伝えた場合は、
違約金を支払わなければいけません。
契約更新のタイミング、
違約金の発生や金額についても
必ず確認しておきましょう。
サブリース契約に伴なう、
大家と不動産業者間のトラブルは
全国各地で現在発生しています。
特に家賃収入の減額によって、
ローンが返済できなくなった…
というトラブルが頻発しています。
そのためサブリース業者が設定する
家賃収入が適切なものか、
また収入がどれくらい維持できるのか?
についてはサブリース業者の出す数字を
鵜呑みにするのではなく、
必ず自分で適正な金額なのかを
しっかりと判断できるようになりましょう。