椙田(すぎた)です、
ここ最近、世の中的に
「呼吸」についての関心が
高まっているそうです。
僕も筋トレをやってるなかで、
呼吸法は非常に重要と感じますし、
実際呼吸は心身を劇的に
変える力を持っています。
たとえば、サッカーでも
最近のペナルティーキックの研究では
ボールをセットして1秒以内だと
その成功率は58%に過ぎない一方で、
1秒以上の間呼吸を置くと、
80%に上昇したと確認されています。
アスリートだけに限らず
安定したパフォーマンスを
キープできる人は、
「すべて」と言ってもいいくらい、
正しい呼吸法ができています。
あなたも呼吸はとても大切と、
幾度となく聞いたことがあり、
表面的には理解していることでしょう。
しかし現実的には、
約90%の人は正しい呼吸が
行なえていないと言われています。
実は、肩こりも不眠も、
その主たる原因は不適切な呼吸です。
90%の人が呼吸を正しく
行なっていないと言っても、
それは生まれつきというわけではありません。
生まれたばかりのときは誰でも
正しい呼吸を行なっています。
生活のなかにある様々な要因で、
それを忘れてしまっただけなのです。
一度失ったものを取り戻すのは
たやすいことではありませんが、
決して不可能なことではありません。
そこで今回は、
正しい呼吸法を取り戻すための
エクササイズをご紹介します。
このエクササイズを続けていけば、
必ず誰もが正しい呼吸を
取り戻すことができます。
-酸素の吸い過ぎが不調を招く-
よく深呼吸しましょう・・
大きく吸って酸素を取り入れよう・・
などというフレーズを聴きます。
実は、大切なのは酸素を
たくさん吸い込むことではなく、
体内の二酸化炭素の量の法なのです。
深呼吸によって、
たくさんの酸素を取り入れると、
相対的に血中の二酸化炭素濃度は低くなり、
血液中のpHはアルカリ性に傾きます。
これがいわば「二酸化炭素不足」状態です。
適正な血中pH値はほぼ中性
(厳密には7.365の弱アルカリ性)ですが、
酸性・アルカリ性どちらに傾き過ぎても、
体に変調をきたします。
酸素を効率よく細胞に運ぶことが
できなくなってしまうのです。
この状態が慢性化すると脳が疲労し、
思考や運動のパフォーマンスが
上がらないだけではなく、
筋肉の緊張を繊細に調整して、
物理的な負荷や精神的な
ストレスに対応することも
できなくなってしまうのです。
大切なのは血中の酸素を効率よく、
確実に全身の細胞、脳や筋肉に
届けることです。
そのために必要なのは、
「過度な酸素」ではなく、
「適正な量の二酸化炭素」であることを
知っておきましょう。
-まずは自分の呼吸状態をチェック-
呼吸について話を進めていく前に、
まず自分の呼吸が現在どんな
状態になっているのかを
チェックしてみましょう。
エクササイズに取り組む前、
またエクササイズを始めてからも
定期的に同じチェックを行なうことを
おすすめします。
次の項目にYESかNOで答えましょう。
あまり深く考えすぎず、
直感的に答えてください。
●呼吸が苦しいことがある、呼吸が乱れる
●口が開いており、口呼吸をしている
●手足が冷たい、または痺れることがある
●疲れがたまりやすいと感じる
●集中力がないと感じることが多い
これらは、いずれも呼吸機能の低下と
非常に強い関連がある項目です。
もし、どれかひとつでも
YESがあった場合には、
呼吸を改善する必要があります。
-本来の呼吸を取り戻すエクササイズ-
2016年ごろから
アスレティックトレーナーの業界では
PRI (Postural Restoration Institute)や
DNS (Dynamic Neuromuscular Stabilization)など、
呼吸を正常化して運動機能の
修復・向上を目指すメソッドが
注目を浴びています。
これらのメソッドも参考に、
スポーツをしない人や、
中高年の人でも手軽に行なえる
エクササイズを紹介します。
エクササイズ中の呼吸は、
吸うときも吐くときも
鼻呼吸で行ないましょう。
特に吐くときは、
体の中の空気を全部絞り出すように
吐ききってください。
忘れてはならないのは、
途中で思わず息を短く
思い切り吸ってしまう状態になるほど
無理をしないことです。
大切なのは「緊張を抑える能力」を
身につけることなので、
息が乱れたときはすぐに
エクササイズをやめて休み、
整ってから再開してください。
ステップ1:
リラックスして床に仰向けになります。
腰が床から浮かないよう注意して下さい。
このエクササイズの目的は、
「腰が反って胸が突き出している」
という緊張した姿勢と、
「過度な呼吸(過呼吸)」を
リセットするためのものです。
腰を反らさず頭から仙骨までを
ぴったり床につけて行なうことが
非常に重要です。
手のひらを下にしたまま、
両手を腰の下に入れて、
体で手を押しつぶすようにすると、
「腰を反らない」という感覚が
わかりやすいと思います。
呼吸は「5秒で吸い、5秒で吐き、
5秒息を止める」を1回として、
3セット行ないます。
ステップ2:
床から腰が浮かない位置まで
両腕を上げて呼吸する。
両手を上げることで
腰が浮きやすくなりますが、
しっかりと腹筋を働かせて押さえ、
エクササイズをしてください。
可能であれば、腕は
バンザイの位置まで上げてください。
腰が浮いてしまうと
エクササイズの効果が出ないので、
腰が浮くギリギリの位置までで止め、
その姿勢のまま3セット呼吸を行ないます。
-まとめ-
人は24時間に2万回以上
呼吸していると言われています。
間違った呼吸を繰り返せば、
体は間違ったものを学び続け、
その先にあるのは体の不調やケガですが、
正しい呼吸をしていれば、
体が持つ機能を最大限に
発揮することができます。
アメリカのジャーナリスト
マルコム・グラッドウェルは、
物事を習熟するまでにかかる時間は、
1万時間と述べています。
長いように思うかもしれませんが、
僕たちの呼吸は24時間、
常に止まることなく行なわれています。
今回ご紹介したエクササイズを、
意識して正しく行なうことで、
1万時間後には無意識に正しい呼吸を
できるようになっているはずです。
正しい呼吸を取り戻して、
パフォーマンスを向上させましょう。




