椙田(すぎた)です、
「DIY型賃貸借がいいのはわかったけど、そもそも入居者はどうやって見つけるんですか?」——これは、築古戸建を扱う方から本当によくいただく質問です。ボロいままで貸すというやり方は、普通の賃貸募集と同じ感覚で出しても、なかなか反応が取れません。今日は、DIY型賃貸借の入居者を集めるときに、僕が意識している募集文の書き方と、写真の撮り方のコツをお話しします。
DIY型賃貸借とは?「ボロいまま」を前提に貸す考え方
DIY型賃貸借は、国土交通省がガイドラインを示している貸し方で、入居者が自分でDIYをしながら住むことを前提に、大家さんは大きなリフォームをしないまま貸し出す方法です。「自分でリフォームしながら住むので、ボロいままで構いません」という入居者を探すことで成り立ちます。
大家側の最大のメリットは、リフォーム費用を大きく抑えられることです。一般的な不動産投資家が100万円分のリフォームをするところを、10万円程度に抑えるケースがほとんどです。その代わり、「誰でもいいから来てほしい」という募集では成立しません。ターゲットをはっきり絞って、その人に届く形で募集を出すことが、いちばん大事になります。

まず「誰に」届けるのかを決める
募集文を書く前に、どんな人が入居してくれそうかを考えます。DIY型賃貸借に向いているのは、たとえば次のような方です。
- 自分で壁や床をいじるのが好きな、DIY好きの方
- 家賃を抑えつつ、広い庭や駐車場のある家に住みたい方
- 趣味の作業スペースや、小さなお店・工房に使える家を探している方
「安いから」という理由だけで探している人よりも、「この家を自分好みに変えられる」ことに魅力を感じる人のほうが、長く住んでくれる傾向があると僕は感じています。だから募集文も、家賃の安さより「自由に手を加えられること」を前面に出します。

反応が変わる募集文の書き方
募集文では、DIYができるという条件をタイトルに入れて、住み方のイメージが伝わる情報を具体的に書きます。たとえば、次のような形です(金額や条件は物件ごとに調整してください)。
【DIY可】駐車場2台付き・庭のある一戸建て 現状渡し
壁紙・塗装・棚の取り付けなど、ご自身で自由にDIYしていただけます。材料費の一部は大家が負担します(上限あり・ご相談ください)。お庭で家庭菜園や趣味の作業も楽しめます。
ポイントは3つです。
- 「DIY可」「現状渡し」をタイトルに入れる——ボロいことを隠さず、最初に伝えたほうが、ミスマッチの問い合わせが減ります
- 駐車場・庭・間取りなど、暮らしを想像できる情報を書く——家賃と間取りだけでは、他の物件に埋もれてしまいます
- 費用負担のルールを書く——材料費の一部を大家が負担するなど、決まっている条件は先に明記しておくと、DIY好きの方が動きやすくなります

写真は「暮らしが想像できる」ように撮る
写真は、盛るよりも、分かりやすく伝えることを優先します。実際に見に来たときの印象と違うと、せっかくの問い合わせが続かないからです。
- 外観は、家全体と、玄関まわりが分かるものを撮る
- 駐車場や庭は、車が停められる広さや、庭の使い方がイメージできるように撮る
- 室内は、窓から光が入る時間帯に、部屋の広さが伝わる角度で撮る
- 傷みや汚れがある箇所も、隠さずに撮っておく
撮影前に、不要な荷物を片付けたり、草を刈ったりしておくだけでも、写真の印象は大きく変わります。オンラインの写真と、現地で見たときの印象がそろっていることが、内見につながるいちばんのポイントです。

募集する場所と、注意しておきたいこと
ボロ物件は不動産会社に敬遠されがちなので、僕は8〜9割を、不動産会社を介さず直接見つけています。ウチコミやジモティー、エコーズといったマッチングサイト、地元の空き家バンク、現地に立てる看板などを組み合わせて使います。
ただし、直接募集ならではの注意点もあります。
- 問い合わせが来ても、急なキャンセルや、現地案内への不参加は起こりえます
- 国際ロマンス詐欺のような、不審な連絡が混ざることもあるため、やり取りは慎重に行う必要があります
- 入居前には、必ず家賃保証会社の審査を通します
募集を出して終わりではなく、反応が弱いときは、写真・募集文・案内のしやすさを一つずつ見直していきます。

まとめ
DIY型賃貸借の入居者を集めるコツは、「誰に届けるか」を決めて、DIYができることを前面に出した募集文と、暮らしが想像できる写真で伝えることです。家賃を下げる前に、まず募集の見せ方を見直してみてください。それだけで、反応が変わることは少なくありません。

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