椙田(すぎた)です、
「ほとんどタダ同然で空き家を手に入れたのに、半年たっても1年たっても、内見の問い合わせが1件も来ない。それなのに、固定資産税の通知だけは毎年届く」。空き家投資を始めたばかりの方が、いちばんはまりやすい落とし穴です。
今日は、収益化できる空き家をどう見分けるか、買う前に何を確認すればよいかについて、お話しします。空き家を安く手に入れること自体は、実はそれほど難しくありません。難しいのは、その空き家が「きちんとお金を生んでくれるかどうか」を、買う前に見極めることです。
※この記事は、一般的な情報の提供です。不動産の売買や賃貸、税金、法令の扱いは、物件や自治体、個別の状況によって異なります。実際の判断は、役所、税理士、不動産の専門家などに確認したうえで、ご自身の責任で行ってください。
目次
「安く手に入る」ことと「収益化できる」ことは別の話
世の中には、持て余されている空き家がたくさんあります。持ち主が遠方に住んでいる、相続したけれど使い道がない、高齢で管理しきれない。そうした事情で、とても安い値段、場合によってはほとんど値段がつかない状態で出てくる空き家も、珍しくありません。
ですから、「安く手に入れる」ところまでは、探し方を覚えれば、初心者でもたどり着けます。ところが、そこから先は別の勝負になります。手に入れた空き家が、毎月の家賃を生んでくれるのか、それとも維持費だけが出ていく重荷になるのか。この分かれ目は、買った後の努力だけで決まるものではなく、買う前の見極めで、かなりの部分が決まります。
この記事では、収益化という言葉の中身を整理したうえで、収益化しやすい空き家に共通する特徴を3つ取り上げます。そして最後に、特徴を丸暗記するのではなく、ご自身の状況に合わせて判断するための考え方と、買う前に使える簡単なチェック方法をお伝えします。
空き家で収益を得る2つの道:インカムゲインとキャピタルゲイン
最初に、「収益化」の中身をはっきりさせておきます。ここが曖昧なままだと、物件を見るときの基準がぶれてしまいます。不動産でお金を得る方法は、大きく2つに分かれます。
| 種類 | 中身 | 空き家でのイメージ |
|---|---|---|
| インカムゲイン | 物件を持ち続けながら、継続的に得る収入 | 空き家を貸して、毎月の家賃を受け取る |
| キャピタルゲイン | 物件を売って得る、買値と売値の差額 | 安く買って手を入れ、高く売って差額を得る |
インカムは「収入」、キャピタルは「元手、資本」という意味の言葉です。つまりインカムゲインは、持っている間に入ってくる収入。キャピタルゲインは、物件の値段の差で得る利益です。たとえば(仮の例です)、500万円で買った物件を700万円で売れたなら、差額の200万円がキャピタルゲインにあたります。
僕が、これから空き家を始める方におすすめしているのは、インカムゲイン、つまり「売る」のではなく「貸す」ほうです。この記事も、貸して収益化する前提で話を進めます。
売って儲ける方法を、初心者にすすめにくい理由
売買を軸にした収益化は、いわば不動産会社が日常的にやっている商売そのものです。目利き、リフォームの費用管理、売り時の見極めなど、専門家と同じ土俵で勝負することになります。また、物件を継続的に、事業として売買する場合は、宅地建物取引業の免許が必要になるケースがあります。どこから免許が必要になるのかは、状況によって判断が分かれますので、気になる方は、都道府県の窓口や専門家に確認してください。
それに、売ってしまえば、その物件からの収入はそこで終わりです。利益を出し続けるには、また次の物件を探して、買って、直して、売る。この繰り返しが続きます。もちろん、売買が向いている方もいらっしゃいますが、初心者が最初の1軒目からこの形で成果を出すのは、なかなか簡単ではない、というのが僕の見方です。
一方、貸す収益化は、一度きちんと貸せる状態にできれば、その後は毎月、同じ物件から家賃が入ってきます。長い目で見たときに積み上がる収入の総額も、貸すほうが大きくなりやすいと、僕は考えています。もちろん、入居者の入れ替わりや、設備の修理など、手間がゼロになるわけではありません。それでも、売買のように毎回ゼロから仕入れ直す必要がないぶん、精神的にも運営がしやすくなります。
貸せていない空き家は、持っているだけで出費が続く「マイナスの箱」
収益化が大切な理由を、もう少し具体的に考えてみます。空き家を所有していると、貸せていない間も、次のような費用が発生します。
- 固定資産税(自治体によっては、都市計画税もかかります)
- 火災保険料
- 草刈りや簡単な掃除などの、最低限の管理にかかる手間と費用
- 水道の基本料金など、契約を残している場合の固定費
しかも空き家は、人が住まないと傷みが早くなります。換気がされず、水も通らず、庭の草は伸び放題になります。近所の方からは、「草が隣の敷地に出てきて困る」「虫が増えた」といった声が出ることもあります。つまり、貸せていない空き家は、持っているだけで毎年お金が出ていき、状態も悪くなっていく「マイナスの箱」になりがちです。
ところが、同じ建物でも、きちんと借り手がついていれば、箱の性質が逆になります。家賃で、固定資産税や保険料をまかなっても、手元に残る金額が出てくる。同じ建物なのに、貸せているか、貸せていないかで、持ち主の立場がまったく変わるのです。
だからこそ、空き家を探す段階から、「この物件は、貸せるか」を中心に考える必要があります。値段が安いこと自体は、収益化の条件の一部でしかありません。
収益化しやすい空き家の特徴①:手間のかからない物件
1つ目は、初心者の方にこそ強く意識してほしい点です。最初のうちは、できるだけ手間のかからない物件を選んでください。
初心者の方ほど、反対の方向に気持ちが向きやすいものです。「どうせ買うなら、ボロボロでも、とことん安いものを」「直すのは自分でやれば費用がかからない」。気持ちはよく分かります。ただ、傷みの激しい物件を、経験のない状態でひとりで立て直そうとすると、時間もお金も気力も、想像以上に消耗します。雨漏り、シロアリ、傷んだ水回り、抜けた床。いくつも重なると、途中で手が止まってしまい、1年たってもまだ貸せていない、という状況になりかねません。その間、先ほどの「マイナスの箱」を抱え続けることになります。
ですから、最初の1軒は、多少の費用がかかっても、手間の少ない物件を選ぶほうが、結果的に早く成果にたどり着けると、僕は考えています。具体的には、次の3つのどれかに当てはまる物件が狙い目です。
- すでに入居者がいる物件(オーナーチェンジ物件)。借りている人がいる状態のまま、貸主だけが入れ替わる物件です。購入した時点から家賃が入る可能性があり、リフォームも客付けも、最初は必要ありません。
- 掃除や軽い手入れで、すぐ募集を始められる物件。大がかりな工事が必要なく、ハウスクリーニングを入れる程度で募集に進める、「あと一歩」の状態の物件です。
- 自分の家から近い物件。見落とされがちですが、とても重要です。空き家の運営では、掃除、業者さんとの打ち合わせ、内見の立ち会いなど、現地へ足を運ぶ場面が意外とあります。遠いと、行くのが億劫になり、そのまま放置になりがちです。近ければ、気づいたときに様子を見に行けます。
オーナーチェンジ物件は、現在の入居者さんの家賃や契約内容、今後の退去の見込み、設備の状態などを、売買の前に確認する必要があります。買えば自動的に安定する、というものではありません。契約書や家賃の入金状況は、仲介会社を通じて必ず確認してください。
最初の1軒で大切なのは、利益の大きさより、「貸して、家賃が入ってきた」という成功体験を、一度作ることです。その経験があると、2軒目以降の判断の精度がまったく違ってきます。
収益化しやすい空き家の特徴②:駐車場が取れる物件
2つ目の特徴は、駐車場が確保できる物件です。都会に住んでいると、あまり実感がわかないかもしれませんが、地方の物件を扱うなら、これは非常に大きなポイントです。
地方では、駐車場の有無が「検討の土台」になる
地方は、車が生活の足です。1世帯に1台ではなく、1人に1台が普通で、家族で暮らす世帯なら2台、3台の駐車スペースが求められることもあります。電車やバスの本数が限られる地域では、車がなければ、買い物にも通勤にも行けません。そのため、地方で家を借りる方にとって、駐車場があるかどうかは、家賃がいくらかを比べる以前の、検討の入口に関わる条件になります。駐車場がないというだけで、内見にさえ来てもらえないことがあります。
面白いのは、この事情があるために、「駐車場がないから売れ残っている」空き家が一定数あることです。立地や建物自体は悪くないのに、車が停められない。そのため値段が下がり、とても安く出ている。
駐車場を「作れる」物件は、化ける
ここに狙い目があります。もし、ご自身の工夫で駐車場を作れるなら、その物件は一気に価値が上がります。たとえば、次のようなケースがあります。
- 庭の一部を整地して、砂利を敷き、1台分のスペースを作る
- 使っていない物置や古い離れを撤去して、跡地を駐車スペースにする
- 塀の一部を撤去して、車が入れる間口を作る
スクールの生徒さんが、静岡県の沼津で取り組んだ物件では、最初は車を停める場所がまったくない状態でした。それを、スペースを整えて車が停められる状態にしたところ、借り手がつく物件に変わりました。同じ建物でも、駐車場ができたというだけで、見え方が大きく変わります。
ただし、駐車場づくりには注意点もあります。塀や構造物を撤去する場合は、隣地との境界、安全面、撤去の費用を確認してください。道路に面した部分の出入りの変更には、自治体への届出や承認が必要になる場合があります。また、擁壁(土地の高低差を支える壁)がある土地や、前面道路が狭い土地では、思ったように車が入れないこともあります。工事に入る前に、業者さんの見積もりと、役所への確認をしておくと安心です。
大切なのは、物件を最初に見るときに、「ここは駐車場を作れないか」という目線を持てるかどうかです。更地になりそうなスペースはあるか、撤去できる小屋はないか、塀を直せば車が入るか。この視点があると、他の人が素通りしている安い物件の中に、可能性が見えてきます。
収益化しやすい空き家の特徴③:草木が生い茂った「お困り物件」
3つ目は、背丈を超える木や雑草が、敷地いっぱいに茂っている物件です。ほとんどの人は、ひと目見て「ジャングルみたいで、無理だ」と感じて敬遠します。ところが、空き家を手がける側からすると、このような物件は、むしろ注目に値します。
なぜ、草木の生い茂った物件が狙い目になるのか
草木が伸び放題の物件は、典型的な「お困り物件」です。持ち主が管理しきれず、持て余している状態を指します。遠方に住んでいて通えない、高齢で体が動かない、費用をかけられない。近隣からは、枝の越境や虫についての苦情が寄せられるものの、自分ではどうにもできない。そうした状況の持ち主は、とにかく早く手放したいと考えていることがあります。
そのため、値段が非常に低くなる傾向があり、場合によっては、ほとんど値段がつかないこともあります。見た目の印象が強烈なので、候補から外す人が多く、競争相手が少ないという利点もあります。ただし、無償に近い条件でも、名義変更の費用や、その後の固定資産税、片付けの費用などはかかります。「安いから」だけで決めず、総額で考えてください。
建物本体の問題か、外側だけの問題かを見分ける
ここで、いちばん大切な視点があります。草木の問題は、建物本体の問題とは別だという点です。屋根、柱、基礎、土台がしっかりしていれば、傷んでいるのは外側の見た目だけです。雨漏りやシロアリ、構造の傷みと違い、草木は、切ってしまえば解決します。
| 問題の種類 | 例 | 解決のしやすさ |
|---|---|---|
| 外側の問題 | 雑草、庭木の伸びすぎ、枝の越境 | 刈る、切る、で解決しやすい。費用の目安もつけやすい |
| 建物本体の問題 | 雨漏り、シロアリ、土台や柱の腐食、床の抜け | 工事が大がかりになりやすく、費用も読みにくい |
草木の手入れは、刈り払い機やチェーンソーなどを使って自分で少しずつ進める方法もあります。難しい場合は、草刈りや片付けなどを引き受けてくれる、いわゆる便利屋さんなどに頼む方法もあります。庭木の伐採は、規模にもよりますが、数万円程度から請け負ってもらえることがあります。費用は、庭の広さや木の大きさ、搬出の手間で変わりますので、複数の業者に見積もりを依頼して比べてください。
ほとんどの人が逃げ出す物件を、数万円程度の費用と少しの手間で、貸せる状態に近づけられる。取得の費用が低く、手を入れる費用も小さく、貸せれば家賃が入る。収益化の効率で見ると、とても魅力的な条件です。ただし、藪の中に隠れていて、建物本体の傷みが見えていないことも多いので、内見のときは、草木をかき分けてでも、外壁、基礎、屋根まわりを確認する必要があります。
3つの特徴を、買う前の視点で整理する
ここまでの3つの特徴を、買う前に何を見るかという形で整理しておきます。
| 特徴 | なぜ収益化しやすいか | 買う前に確認すること |
|---|---|---|
| 手間のかからない物件 | 早く貸せて、最初の成功体験を作りやすい | 入居者の契約内容、募集前に必要な手入れの範囲、自宅からの距離 |
| 駐車場が取れる物件 | 地方では駐車場の有無が、借り手の検討の入口になる | 駐車スペースを作れる場所、撤去が必要なもの、前面道路の幅、工事の見積もり |
| 草木が生い茂った物件 | 見た目で敬遠され、安く出やすい。外側の問題は解決しやすい | 建物本体の傷み、伐採や片付けの見積もり、越境の有無 |
この表で共通しているのは、「貸すための障害が、取り除きやすいかどうか」という視点です。安さそのものより、障害を取り除くのに、どのくらいの費用と手間がかかるのかを、買う前に見積もることが、収益化への近道です。
収益化できるかどうかは、「自分に何ができるか」と立地で変わる
ここまで3つの特徴を挙げましたが、最後に、いちばん大事なことをお伝えします。収益化できるかどうかは、最終的には、運営する人と、物件の立地によって変わります。3つの特徴は、あくまで多くの人にとっての一般的な見分け方であり、どの物件にも当てはまる例外のないルールではありません。
運営する人の「できること」で、収益化できる物件の幅が変わる
たとえば、草木の生い茂った物件は、草刈りや簡単な手入れを自分でできる人にとっては、お得な物件です。ところが、そうした作業がまったくできない、時間もとれない、という人にとっては、すべて業者さんに依頼することになり、費用がかさんで、収益化の魅力は薄れます。逆に、本業が大工さんの方や、DIYが得意な方なら、もっと傷みの大きい物件でも、収益化できるかもしれません。
つまり、ご自身に何ができるのかによって、収益化できる物件の範囲が、一人ひとり違ってきます。自分の得意と不得意を、先に整理しておくことが大切です。
立地によって、プラスとマイナスが逆になることもある
もうひとつは、立地です。同じ「駐車場なし」の物件でも、車社会の地方なら致命的な弱点になりますが、駅前で、車を持たない人が多い地域なら、駐車場は重要ではありません。むしろ、駐輪場のスペースのほうが喜ばれることもあります。条件は同じでも、立地が変われば、何がプラスで何がマイナスかが、逆になることがあるのです。
ですから、3つの特徴を鵜呑みにせず、出発点として使ってください。実際に何軒か手がけるうちに、「自分はこういう物件が得意だ」「このエリアでは、この条件が選ばれる」という、自分なりの勝ちパターンが見えてきます。最初は一般的な基準で探し、経験を積みながら、ご自身の基準に作り替えていく。それが、無理のない進め方だと思います。
買う前にできる、収益化の簡単なチェック方法
特徴を知ることに加えて、買う前に、数字でも確かめておきたいところです。次のような順番で、ざっくりと計算してみてください。
- 周辺の似た条件の戸建てで、どのくらいの家賃が募集されているかを調べる(不動産ポータルサイトや、地元の不動産会社への確認)
- その物件の弱点を踏まえて、「最悪、これくらいまでなら下げてもよい」という家賃を決める
- 年間の家賃から、固定資産税、保険料、管理にかかる費用を引く
- 貸すために必要な工事(掃除、駐車場づくり、草木の伐採、修繕など)の費用を、見積もりで把握する
- 残る金額で、何年あれば初期の費用を回収できるかを計算する
たとえば(仮の例です)、貸せる家賃が月4万円なら、年間の家賃収入は48万円です。そこから、固定資産税や火災保険、管理の費用などで年間10万円ほど出ていくとすると、手元に残るのは年間38万円程度です。もし、貸すための工事に70万円かかるなら、回収にかかる期間は、およそ2年弱になります。こうして並べてみると、その物件の購入価格や工事費が、割に合うかどうかが見えてきます。
実際の数字は、物件や地域によってまったく違います。上の数字は、考え方を示すためだけの仮の例です。大事なのは、買う前に、家賃から逆算して、いくらまでなら出せるのかを、自分で出しておくことです。この逆算ができていれば、「安いから」という理由だけで、貸せない物件を買ってしまう失敗を、かなり防げます。
収益化が難しい空き家の見分け方:避けたほうがよいサイン
収益化しやすい特徴の反対側として、慎重になったほうがよいサインも挙げておきます。ひとつでも当てはまれば即NGということではなく、「この点を、費用や手間として見込めるか」を確認するための目印です。
- 貸すために必要な工事の範囲が、買う前の段階では読めない(雨漏りやシロアリが広範囲に疑われるなど)
- 前の道路が狭く、車が入れない、または、そもそも敷地に車を停める方法が見つからない
- 水道、排水、電気などの設備が、使える状態かどうかも確認できない
- 周辺に、借り手になりそうな人が暮らしている気配がなく、近隣の賃貸の募集もほとんど見当たらない
- 自宅から遠すぎて、現地に行く回数を、現実的に確保できない
- 所有者や権利関係がはっきりしない、または、売主さん側の説明が曖昧で、確認に応じてもらえない
こうしたサインがある物件は、値段が安く見えても、実際にかかる費用と時間が膨らみやすい傾向があります。「安い物件が見つかった」という気持ちに引っ張られず、冷静に、貸せるところまでの道のりを確認してください。
特に、貸すために必要な工事の範囲が読めない物件は、初心者の方にとって負担が大きくなりがちです。見積もりを取っても金額が定まらない、業者さんごとに意見が分かれる、といったときは、一度見送る勇気も必要です。物件は、また別の機会に探せますが、時間とお金は戻ってきません。
よくある質問
収益化できる空き家とは、どんな物件のことですか?
貸したときの家賃で、固定資産税や保険料などの維持費と、貸すための工事費をまかなったうえで、手元にお金が残る物件のことです。安く手に入ることは、条件の一部で、貸せることが何より重要です。
空き家は、売るのと貸すのと、どちらで収益化するのがよいですか?
僕は、初心者の方には、貸すことをおすすめしています。売買で継続的に利益を出す場合は、宅地建物取引業の免許が必要になる場合もあり、また、売ればその物件からの収入は終わります。貸す形なら、一度貸せる状態にすれば、毎月の家賃が続きます。ただし、向き不向きがありますので、ご自身の状況に合わせて選んでください。
初心者は、どんな空き家から始めるのがよいですか?
手間のかからない物件がおすすめです。すでに入居者がいる物件、掃除や軽い手入れですぐ募集できる物件、自宅から近い物件です。最初の1軒で、貸して家賃が入る経験を作ることが、次につながります。
駐車場がない空き家は、避けたほうがよいですか?
地方では、駐車場の有無が借り手の検討に大きく影響します。ただし、駐車場を作れる余地がある物件は、むしろ狙い目になることもあります。庭や物置、塀の位置を確認して、費用と手間を見積もったうえで判断してください。駅に近い地域のように、車を持たない人が多い立地では、事情が変わります。
草木が生い茂った空き家は、買っても大丈夫ですか?
草木の問題は、建物本体の問題とは別です。草木が茂っているだけなら、伐採で改善できることが多く、安く買える機会になる場合があります。ただし、草木に隠れて建物本体の傷みが見えていないこともありますので、外壁、基礎、屋根まわりを必ず確認し、伐採の見積もりも取っておいてください。
物件を買う前に、収益化できるかを数字で確かめる方法はありますか?
周辺の家賃相場を調べ、年間の家賃から維持費を引き、貸すための工事費を見積もって、回収にかかる年数を計算します。家賃から逆算して、「いくらまでなら出せるか」を、買う前に決めておくと、判断がぶれにくくなります。
まとめ
収益化できる空き家を見分けるうえで、いちばん大切なのは、「安く買えるか」ではなく、「貸せるか」という視点です。貸せていない空き家は、持っているだけで出費が続く「マイナスの箱」になり、貸せれば、同じ建物が収入を生む資産に変わります。
今日お伝えした3つの特徴は、手間のかからない物件、駐車場が取れる物件、草木が生い茂った物件でした。いずれも、貸すための障害が、取り除きやすいという共通点があります。そのうえで、最後に判断を分けるのは、ご自身に何ができるか、そして物件の立地です。3つの特徴を出発点にして、実際に物件を見ながら、ご自身の基準を作っていってください。
買う前に、家賃から逆算して、貸すための工事費や維持費を数字で確認する。この習慣が身につけば、貸せない物件をつかむ失敗は、大きく減らせます。具体的な物件探しから収益化までの流れは、スクールでもお伝えしています。
※繰り返しになりますが、この記事は一般的な情報の提供です。不動産の売買や賃貸、税金、法令の扱いは、物件や自治体、個別の状況によって異なります。実際の判断は、役所、税理士、不動産の専門家などに確認したうえで、ご自身の責任で行ってください。
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