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住まない実家を相続したらどうする|相続税の基礎控除から空き家の家賃設定まで

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畳の和室と木の廊下がある古い日本家屋の室内

椙田(すぎた)です、

親が亡くなって、住む予定のない実家を相続した。

そんなご相談をよくいただきます。

相続税はいくらかかるのか、持ち続けていいのか、売った方がいいのか。分からないことだらけですよね。

でも僕は、相続そのものを必要以上に怖がらなくていいと思っています。

怖いのは、手順を踏まないまま時間だけが過ぎることなんです。

今回は、実家を相続したときに損をしないための順番をお話しします。

相続税がかかる世帯は1割ほど

まず、相続税は誰にでもかかるわけではありません。

動画でお話しした例では、基礎控除として3000万円があり、そこに相続人1人あたり600万円が加わります。

奥さんと子ども2人で相続人が3人なら、600万円×3人で1800万円。合計4800万円までが控除される計算ですね。

それを超えた部分にだけ、相続税がかかります。

動画で紹介した財務省のデータでは、令和5年に相続税がかかった世帯は9.9%ほど。だいたい1割です。

昔は4%ほどと言われ、2015年の改正で8%ほどに広がった、という流れもお話ししました。

つまり9割の世帯には課税されません。そこに怯える必要はないんです。

土地の評価は、国税庁が定める路線価が基準になります。

全国地価マップというサイトで住所を入れると、道路ごとの価格が地図で見られますよ。

ここから、実家の評価額におおまかな当たりをつけられます。

小規模宅地の特例は申請しないと効かない

親が実際に住んでいた家には、小規模宅地の特例があります。

動画でお話しした例では、相続税の評価額を8割ほど下げられるという内容でした。

ただし注意点があって、これは申請が必要なんです。また、この特例は、誰が相続するかなどの要件が決まっています。実家を相続する人が、親と別居していて、すでに持ち家がある場合などは、当てはまらないことが多いとされています。該当するかどうかは、税務署や税理士に確認してください。

申請しなければ、普通に相続財産として評価されて、そのまま課税の対象になります。

8割の差は大きいですよね。該当しそうなら、忘れずに申請してください。

課税されそうな世帯は、評価額を下げる方法も含めて、税理士などの専門家に相談されるのがいいと思います。

3ヶ月と10ヶ月、二つの期限を先に知る

相続には期限があります。

  • 相続を知った日から3ヶ月:相続放棄を判断する期間(熟慮期間)
  • 相続を知った日から10ヶ月:相続税の納付

短いのは3ヶ月の方です。

貸しても売ってもお金にならない不動産しかないなら、相続放棄という選択もあります。

でも放棄するなら、いらない物件だけを外すことはできません。財産の全部を放棄することになります。

たとえば預金と困った物件が一緒にある場合、預金だけ受け取って家は放棄、はできないんですね。

だからプラスとマイナスを並べて、合計で判断することになります。

相続放棄は、相続人それぞれが、自分で家庭裁判所に申し立てる手続きです。一方で、遺産分割協議は、相続人全員での話し合いが必要になります。遺産分割協議は、何ヶ月もかかることがありますよね。

葬儀や親戚への連絡をしているうちに、3ヶ月は過ぎます。放棄の機会を逃したという声もよく聞きます。

だからこそ僕は、親が元気なうちに話しておくことが大事だと思っています。

遺品を残したままだとお困り物件になる

財産の計算だけではありません。片付けも大きな問題です。

実家には、荷物が普通にいっぱいありますよね。

荷物が大量にあると、売るに売れない、貸すに貸せない。お困り物件になってしまいます。

思い出の品なので、一斉に処分してしまうのも忍びないじゃないですか。

いるものといらないものの仕分けだけで、数年かかったという人が結構いるんです。

動画では、四国の実家に通い詰めて数年単位かかったという、タレントの松本明子さんの本の話もしました。

僕のところに来るお困り物件も、本当に遺品だらけなんですよ。

アルバムや着物は、ご家族には大事でも、譲り受ける側からすると扱いに困ってしまいます。

だから僕は、生前のうちに仕分けや分配をしておいてほしいと思っています。

相続した実家の選択肢は三つ

相続した不動産をどうするか。選択肢は大きく三つだと思っています。

  • 活用する:誰かに貸す、自分が住む、近所の人に倉庫として貸す
  • 手放す:売る、価値がなければ無償で譲る
  • 解体する

僕のおすすめは活用、それも貸すことです。

逆に解体だけは、いちばんおすすめしません。

お金がかかるからです。動画でお話しした例では、以前は小さな戸建てなら100万円しなかった解体費が、人件費の高騰で150万円、200万円という感じになっています。

それ以前に、もったいないんですよね。

幼少期の思い出も、お父さんお母さんの思い出も詰まった建物を、簡単に壊すことには僕は反対です。

自分で使わなくても、活用してくれる人に貸したり売ったりして、不動産として生かす道を探してもらいたいと思っています。

空き家がこれからどう扱われていくかは、本格化する空き家問題をビジネスチャンスに変えるでもお話ししています。

放置している間も費用は出ていく

面倒だから何もしない。その気持ちも分かります。

でも持っているだけで、固定資産税は毎年かかり続けます。

10年持てば10年分です。何も活用しない実家に払い続けると考えたら、もう少しマシな使い方ができそうじゃないですか。

家も傷みます。人が住まなくなると、途端にボロくなるんです。

それを防ぐには毎月換気に行くことになりますが、遠ければ手間ですよね。

動画では、群馬県で僕が引き取った築127年の建物の話をしました。

以前はお蕎麦屋さんにしたいという事業者が1000万円を提示したそうですが、当時の所有者は手放さなかったそうです。

その後、川の氾濫で床上浸水があり、住んでいない建物だったこともあって劣化が進みました。

木は水に弱いので、メンテナンスをしないとどんどんボロくなります。

今では0円でも高い、と言われる状態です。相続人の方も、放棄するかどうか迷っていました。

早いうちに貸すなり売るなり、手を打っておく。理屈では分かっていても、実家は思いが詰まっているので難しいところなんですよね。

貸すときは家賃と借り手の探し方を決める

貸すと決めても、家賃をいくらにすればいいか分からないですよね。

マンションなら、隣の部屋の募集が参考になります。

でも実家に多い戸建ては一軒ずつ違うので、比較がしにくいんです。

いちばん早くて確実なのは、最寄りの不動産屋さんに「この家、いくらで借り手がつきますか」と聞くことです。

問い合わせが気後れするという方には、僕がやっている簡単な決め方があります。

年間の固定資産税額を、そのまま1ヶ月の家賃にするんです。

動画でお話しした例では、年間5万円なら月額5万円、年間10万円なら月額10万円という置き方ですね。

少なくとも固定資産税以上を家賃で回収できれば、持ち続ける意味が出てきます。

家賃を下げるかどうかの判断は、家賃の安易な値下げが招くリスクも参考にしてみてください。

借り手は、まず身近なところから探せます。

実家の近所の友人や親族に「実家が空いてるんだけど、誰か借りてくれる人を知らない?」と声をかけてみる。

それだけで、その集落の中に借りたい人が見つかる可能性はありますよ。

「この家貸します」という立て看板を出しておくのも有効です。割と連絡が来たりします。

それでも見つからなければ、不動産屋さんに募集をお願いするか、マッチングサイトで自分で探す方法もあります。

5件10件を買って貸すのは大変ですが、実家の1件だけなら、そんなに難しいことではないと思います。

まとめ

相続税は9割の世帯にはかかりません。まずは怖がらずに、基礎控除と評価額で当たりをつけることです。

そのうえで3ヶ月と10ヶ月の期限を頭に置いて、プラスとマイナスを並べて判断します。

遺品の仕分けは早いほど楽です。荷物が残ったままだと、貸すことも売ることも難しくなります。

そして僕のおすすめは、解体でも放置でもなく、貸すことです。

家賃は固定資産税の年額を目安に置いて、まずは身近な人へ声をかけてみてください。

いちばん大事なのは、親が元気なうちに話しておくことだと思います。

亡くなった直後に、冷静な判断をするのは難しいですからね。

詳しい内容は、元のYouTube動画でもお話ししています。

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