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旧耐震でも見送る家とは|築45年超の木造を買う前に確認する5項目

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キッチンのある空き室の内部

椙田(すぎた)です、

「築45年を超える木造の戸建てが、驚くほど安く出ている。でも旧耐震と書いてあるし、買って大丈夫なのだろうか」。初めて築古の家を検討する会社員の方から、よくいただく相談です。

今日は、旧耐震の築45年超の木造戸建てを買う前に、僕が確認している5つの項目についてお話しします。僕は、築年数だけで「安いから買う」「古いからやめる」と決めていません。実際に、木造の築古物件を買った一方で、旧耐震のRC造(鉄筋コンクリート造)のマンションは見送った経験があります。その分かれ目を、順番に整理します。

※この記事は、僕の購入判断の考え方を紹介するものです。5つの項目を確認すれば地震に対して安全、という意味ではありません。建物の耐震性や傷み具合は、建築士や工務店などの専門家に確認してください。また、法律や保険、自治体の制度に関わる部分は一般論です。実際の購入は、役所や不動産会社、専門家に確認したうえで、ご自身の判断で行ってください。

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旧耐震とは何か|築45年超の木造戸建てを買う前に知っておきたい基本

まず、言葉の整理から始めます。旧耐震とは、1981年(昭和56年)6月より前の耐震基準で建てられた建物を指す呼び方です。耐震基準というのは、建物が地震に耐えられるように、建築基準法で定められている構造の最低ラインのことです。この基準が、1981年6月に大きく変わりました。それ以降の基準で建てられた建物が、新耐震と呼ばれます。

注意したいのは、旧耐震か新耐震かの境目が、「完成した年」ではなく「建築確認を受けた時期」で決まることです。建築確認とは、建物を建てる前に、その計画が法令に合っているかを役所などに確認してもらう手続きのことです。建物が完成するまでには時間がかかるため、1981年6月以降に完成した建物でも、建築確認を受けた時期が6月より前なら、旧耐震に当たることがあります。物件資料の完成年だけで分からなければ、不動産会社に、確認済証(建築確認を受けた証明書)の交付時期を聞いてください。

2026年の今、築45年を超える家というと、おおむね1981年前後かそれ以前に建てられた計算になります。つまり、築45年超の木造戸建ては、旧耐震の可能性が高い物件群です。ですから、築古の戸建てを探していると、旧耐震の物件に出会う機会は多くなります。

一般論として、「旧耐震の物件はやめたほうがいい」という声があるのは事実です。建物の安全性を考えるうえで、旧耐震かどうかは大事な情報だからです。ただ、「築45年を超えている」という数字だけで、その家の耐震性や傷み具合まで分かるわけではありません。同じ築45年でも、きちんと手入れされてきた家と、長年放置された家では、状態がまるで違います。

僕が見ているのは、旧耐震という区分そのものよりも、「修理の費用を見込んだうえで、買えるかどうか」と、「借りてくれる人がいるかどうか」の2点です。この2つに照らして、見送る家と、候補に残す家を分けています。

僕が木造の築古を買い、旧耐震のRC造マンションを見送った理由

5つの項目に入る前に、僕自身の判断の例を紹介します。

僕が買った旧耐震の物件は、木造の築古物件でした。一方で、同じ旧耐震でも、RC造のマンションは見送っています。RC造のほうが頑丈そうに見えるのに、なぜ見送ったのか。決め手は、配管でした。

僕が見送ったマンションでは、配管がコンクリートの中に埋め込まれていました。旧耐震のRC造では、こうした埋設型の配管が多くあります。配管が地震などで破れたとき、手の届く場所にあれば、壊れた場所を確認して修理できます。ところが、コンクリートに埋まっていると、配管にたどり着くだけでも大がかりな作業になります。メンテナンスが難しくなり、修理に手間と費用がかかる。購入価格だけでは判断できない部分でした。

ここで誤解しないでほしいのは、「RC造だから見送った」という話ではないことです。僕が見送ったのは、旧耐震のRC造で、配管が埋設型になっていて、壊れたときの修理が難しい一件です。RC造なら全部だめ、木造なら全部大丈夫、という分け方はしていません。実際の配管の通り方や、修理できる作りかどうかで見ています。

この体験が、これからお話しする5つの確認項目の土台になっています。5つの項目は、次のとおりです。

項目 確認すること 見送りを考える目安
1. 配管 点検口があり、壊れたときに配管へ手が届くか 配管が埋設されていて、修理の入口が見つからない
2. 水道管の費用 水道管を敷設し直す前提で、購入希望額を考えているか 水道管が使える前提で予算を組んでいる
3. 不具合と制約 傾き・基礎・雨漏り・シロアリ、接道・再建築の条件を、価格に織り込めるか 内容も費用も分からないまま、安さだけで決めている
4. 擁壁 高低差のある土地で、劣化した擁壁がないか 劣化が疑われ、負担の大きさを把握できない
5. 賃貸需要 その地域で、借りたい人がいるか 借り手が見込めない

確認1|旧耐震の木造戸建ての配管を、メンテナンスできる作りか

1つ目は、配管をメンテナンスできる作りかどうかです。古い家は、今後も何も壊れないとは考えません。壊れたときに、直す場所へ手が届くか。ここが大事です。

僕が現地で確認するのは、点検口があるかどうかです。点検口とは、床下や天井裏などを確認するための開口部のことです。そこから配管を見られて、作業ができそうかを確かめます。水が漏れている場所が分かっても、そこへ近づくために大きく壊さなければならないなら、配管そのものの修理以外にも作業が増え、費用が膨らみます。

点検口は「入口」にすぎない

点検口を見つけたから、それで確認が終わるわけではありません。点検口はあくまで入口です。その先が見えるのか、配管のところまで作業できそうなのか。ここまで確認して、初めて「配管の項目はOK」と考えられます。点検口があっても、配管に手が届かないなら、まだOKではありません。

反対に、点検口が見当たらないときも、それだけで結論を出さないでください。ほかに点検や修理をする方法があるのかを、不動産会社に確認します。

初めての方が聞くとよい質問

初めて見る物件で、何を聞けばいいか分からないときは、物件の担当者に次のように聞いてみてください。

  • 「配管は、どこを通っていますか」
  • 「修理するときは、どこから作業しますか」
  • 「点検口はありますか。そこから配管まで届きますか」

その場で答えが出なければ、「たぶん大丈夫」とは扱わず、設備業者など、実際に工事をする側に確認します。買ってから「直せない」と分かるより、判断する前に、どこから修理するのかを明らかにしておくほうが安全です。

今、物件資料を開いている方は、メモに「配管の位置」「点検口」「修理するための入口」の3つを書いてみてください。資料だけで答えが出なければ、そこが現地や担当者に聞く項目になります。写真に写っていない部分を、問題なしとして進めないことです。

なお、この確認は、建物全体の耐震性に合格を出すものではありません。「配管が壊れたときにメンテナンスできるか」という、配管の項目についての確認です。耐震性と、配管の修理しやすさは、分けて考えてください。

木造とRC造で、配管の確認が変わる理由

配管の確認では、建物の構造(木造かRC造か)を、先に確認しておくと効率的です。構造を確認するのは、どちらが優れているかを決めるためではありません。配管がどこを通っている可能性があるかを予想して、次に何を確かめるかを絞るためです。

構造 配管について確認したいこと 次の一手
木造 点検口があるか。そこから配管まで手が届くか 不動産会社に通り方を聞く。分からなければ設備業者に確認する
RC造(鉄筋コンクリート造) 配管がコンクリートの中に埋め込まれていないか。壊れたとき、どこから直すのか 埋設型なら、修理の難しさと費用の増加リスクまで見て、買うか見送るかを判断する

物件資料に「木造」「鉄筋コンクリート造」などと書かれているかを確認してください。書かれていなければ、不動産会社に聞きます。RC造だと分かったら、次は配管がコンクリートの中に埋め込まれていないかを確かめます。

埋設型だと分かっただけで、すべての物件を自動的に見送る、という意味ではありません。僕が見送った一件では、修理の難しさとコストが上がるリスクまで含めて、買わないと判断しました。個別の物件ごとに、壊れたときにどう直すのかまで確認してください。

逆に、木造だから直しやすいと決めつけるのも危険です。木造でも、床下に潜れない、点検口がない、配管の位置が分からない、といった物件はあります。構造は、確認の入り口にすぎません。

確認2|築古の水道管は「敷設し直す前提」で購入希望額を考える

2つ目は、水道管の費用です。1つ目が「修理するために手が届くか」だったのに対して、こちらは「古い管を使い続けられると決めつけていないか」という費用の話です。

古い物件では、水道管が劣化していて、使えないことがたまにあります。だから僕は、古い物件は水道管を敷設し直す前提で、指値をします。指値(さしね)とは、売り出されている価格に対して、こちらから購入希望額を提示して交渉することです。

水道管が使える前提で予算を組むと、使えなかったときに必要な工事費が、そのまま追加の出費になります。そこで、その可能性を最初から購入希望額に反映しておく、という考え方です。安く買えたかどうかは、売買代金だけを見ても分かりません。貸せる状態にするまでに、どれだけ費用が必要かを合わせて見る必要があります。

金額は「ゼロ」ではなく「空欄」にしておく

同じ水道管の工事でも、どこをどこまで直す必要があるかで、話は変わります。どの物件でも一律にこの金額、と置くことはできません。「古い家だから水道管の費用を見込む」と考えたうえで、その物件ではどんな工事になりそうかを、確認することになります。

たとえば予算のメモに、購入代金だけを書いているなら、その下に「水道管の工事」と一行足してください。金額が分からないうちは、ゼロと書かずに空欄にしておきます。その空欄が、見積もりなどで確かめるべき部分です。分からない費用を消して計算すると、安く見える物件を、自分で作ってしまうことになります。

水回りの確認の順番や、上水道・井戸・浄化槽といった中身の見方は、別の記事「空き家を買う前に上下水道を確認する」で詳しく書いています。ここでは、築古の戸建てでは水道管の工事費を最初から見込む、という点だけ押さえてください。

確認3|傾き・基礎・雨漏り・シロアリなどの不具合を、購入価格に織り込めるか

3つ目は、不具合や制約を、価格に織り込めるかどうかです。対象は、次のようなものです。

  • 建物の傾き
  • 基礎(建物を支えるコンクリートなどの土台)の傷み
  • 屋根や雨漏り
  • シロアリ
  • 接道や再建築の条件(土地が道路にどう接しているか、建て替えができるか)

僕は、こうしたリスクがあるという理由だけで、その物件を一律に見送る考えではありません。そのリスクを、価格に織り込めるかどうかで判断します。

ただし、ここで気をつけたいことがあります。購入価格を下げれば、傾きが直ったり、雨漏りが止まったりするわけではない、ということです。安く買うことと、必要な修理をすることは、別の話です。まず、何が起きていて、どんな対応が必要なのか。そのうえで、費用を見込んでも購入を検討できる金額なのかを考えます。

概算で指値をする方法と、初めての方の注意点

僕自身は、残っている物の量を見て、処分費用を概算します。故障箇所も、ざっくりした修理見積もりがあれば、なおよいです。細かく積み上げるというより、大まかな概算で指値をしています。

ただ、ここは、初めての方がそのまま同じ精度でできるとは限りません。処分する物の量を見ても、費用が浮かばない。どこまで修理するのかも分からない。その状態で、見た感じで安そうだと金額を置くのは、難しいですよね。そんなときは、次のように、見積もりを取って材料を作ります。

見つかったこと 必要な確認 金額を考える材料
残置物が多い 処分の見積もりを取る 処分費用の概算
設備などの故障 修理の見積もりを取る 修理費用の概算
傾き・基礎・雨漏り・シロアリ 建築士や工務店などに状態を確認してもらう 必要な対応の範囲と費用の目安
接道・再建築の条件 不動産会社や自治体の窓口に確認する 建て替えや売却の選択肢への影響

建物の傾きや基礎の傷み、雨漏り、シロアリなどは、目に見えた部分だけで、影響の範囲や安全性まで判断できるとは限りません。分からない場合は、建築士や工務店などへ確認してください。僕の概算での価格判断と、専門的な調査で建物の状態を確かめることは、分けて考える必要があります。

接道や再建築の条件は、修理費とは性質が違う

接道や再建築の条件は、修理費とは性質が違います。今ある家を直す話ではなく、その土地で将来何ができるか、という制約の話だからです。再建築が難しい条件なら、建て替えや売却の選択肢にも関わります。値引きされたからといって、その制約がなくなるわけではありません。

物件資料に書かれた道路や再建築の条件で分からないことがあれば、不動産会社や自治体の担当窓口に確認します。今の家をどう使う予定なのかも伝えて、その使い方で問題がないかを確かめたいところです。再建築不可の詳しい考え方は、別の記事「再建築不可のリスク」で書いていますので、あわせて読んでみてください。

メモは、「見つかった問題」「必要な対応」「費用や制約」の3つに分けると整理しやすくなります。「雨漏りがある」という一言で終わらせず、どんな対応が必要なのかまでつなげる。対応や費用が分からない項目が残れば、追加で確認する。これが、価格に織り込むための材料になります。

確認4|築古の戸建てで、劣化した擁壁(ようへき)のリスクを見落とさない

4つ目は、擁壁です。擁壁とは、高低差のある土地で、土が崩れないように支えている壁のことです。道路より家が高い位置に建っている、斜面に造成された土地、といった場所で見かけます。

僕は、劣化した擁壁がある物件は、基本的に買いたくありません。理由は、崩れた場合に、莫大な出費になるリスクがあるからです。建物の一部を直す費用と同じ感覚で、「このくらい引いてもらえば大丈夫」と決めにくい部分です。

「崩れても保険で何とかなる」とは考えない

さらに、損害保険が適用されない可能性もあります。保険については、擁壁なら何でも対象外、という一律の話ではありません。事故の原因や契約内容によって、補償の扱いが変わります。ただ、経年劣化などによる損害は、補償の対象外となる場合があります。「崩れても保険で何とかなる」とは考えないことです。必要な補償があるのかは、契約内容を保険会社などに確認してください。

僕が考える例外は、よほどのマイナス額などの指値が通る場合です。劣化した擁壁については、そこまでの条件でなければ買いたくない、というのが僕の判断です。それでも、どのくらいの負担があり得るのかが分からなければ、金額だけでは判断できません。

擁壁を確認項目に入れる

擁壁がある物件では、まずその存在を確認項目に入れてください。家の室内がきれいか、水回りをいくらで直せるか、だけで計算を終えないことです。劣化が疑われる場合や、状態が分からない場合は、擁壁を扱う専門家や自治体の窓口に、調査や確認の方法を相談します。見た目だけで安全だと決めず、負担を把握できなければ、購入判断を保留する、という選択肢があります。

僕がこの項目を見送りの理由として挙げるのは、「修理できるかどうか」だけでなく、「引き受けるリスクの大きさ」が問題になるからです。売値が安いという一つの魅力で、ほかの負担まで小さく見積もらないようにしたいですね。

確認5|築古の戸建てに、賃貸需要はあるか

5つ目は、賃貸需要です。借りてくれる人がいなければ、貸して収益化することはできません。僕は、賃貸需要のない物件は、見送りたいと考えています。

この記事の考え方は、買ってすぐ高く売ることを中心にした話ではなく、貸して家賃を受け取る使い方を前提にしています。だから、建物を直せることと、その家を借りたい人がいることは、両方必要です。どれだけ修理を安く済ませても、借り手がいなければ、予定した家賃は入ってきません。

また、自分が住めそうだと思うことと、賃貸として借り手がつくことも、別の話です。自分には気にならない立地や間取りでも、その地域で家を探している人に合うかどうかは、確認する必要があります。

賃貸需要の調べ方

初めての方なら、次の方法があります。

  1. 周辺の賃貸募集を確認する
  2. その地域の賃貸を扱う不動産会社に話を聞く
  3. 聞くときは、条件を具体的にする

3つ目の「具体的に」が大切です。「この家は貸せますか」と聞くだけでなく、次のように聞いてみてください。

  • 「どんな人が、この地域で戸建てを探していますか」
  • 「この条件だと、家賃はどのくらいで考えますか」
  • 「借り手が決まりにくい点はありますか」

募集に出ている家賃は、その金額で実際に入居が決まった証拠とは限りません。周りに募集物件があるから需要がある、と決めつけず、成約の状況など、確認できる材料も合わせて判断したいところです。家賃は入るものとして計算する前に、その前提を確かめることです。家賃の決め方そのものは、別の記事「戸建賃貸の家賃の決め方」で扱っています。

価格に織り込める不具合と、織り込めない需要不足

水道管の工事や残置物の処分は、費用を見積もることで、検討しやすくなります。でも、買値を下げるだけでは、その場所に借りたい人が増えるわけではありません。ここが、価格に織り込める不具合とは違うところです。貸して収益化する見通しが立たないなら、安くても見送る。この線は外せません。

旧耐震の築古でよくある勘違い3つ

ここまでの内容を踏まえて、間違えやすい考え方を3つ整理します。

  1. 「旧耐震だから、全部見送る」。僕は旧耐震の木造物件を買っています。旧耐震という区分だけで、投資対象になるかどうかは決まりません。配管を修理できるかなど、個別の状態を確認する必要があります。
  2. 「RC造なら頑丈そうだから、古くても問題ない」。建物の耐震性と、配管を修理しやすいかどうかは別です。僕が見送ったRC造のマンションは、配管がコンクリートに埋め込まれていました。建物の見た目ではなく、壊れたときに配管へ手が届くかを確認してください。
  3. 「点検口があれば大丈夫」。点検口は入口にすぎません。そこから配管の状態を確認できて、修理のために手が届くか。僕がOKと考えるのは、メンテナンスできそうだと分かったときです。

3つに共通するのは、「旧耐震かどうか」「木造かRC造か」「点検口があるか」という名前や形だけで、判断しないことです。最後は、「壊れたときに直せるか」という一つの問いにつながります。

購入前のチェック表|築45年超の木造戸建てで確認する項目

気になる物件があれば、分かるところから次の表を埋めてみてください。「安いから何とかなる」で空欄を埋めないことが大切です。

確認項目 確認すること 確認先
旧耐震に当たるか 建築確認を受けた時期(1981年6月より前か) 不動産会社(確認済証の交付時期)
構造 木造か、RC造か 物件資料・不動産会社
配管の通り方 埋設型ではないか。点検口はあるか 不動産会社・現地・設備業者
水道管の費用 敷設し直す前提で購入希望額を考えているか 水道業者の見積もり
不具合と制約 傾き・基礎・雨漏り・シロアリ、接道・再建築の条件 建築士・工務店・自治体の窓口
擁壁 高低差のある土地か。劣化はないか 現地・擁壁の専門家・自治体の窓口
賃貸需要 借りたい人がいるか。家賃の目安は 地域の賃貸を扱う不動産会社

わかる項目と、わからない項目を分けて、わからない項目の横に、「担当者に聞く」「見積もりを取る」といった、次の動作を一つ書いてください。これで、次に確認することが具体的になります。

直せるか分からない、費用が分からない、貸せるか分からない。その分からない部分を、調査や見積もり、現地の情報で確かめてから判断します。旧耐震という区分も、価格の安さも、個々の物件を確認する代わりにはなりません。

よくある質問

旧耐震の木造戸建ては、買ってはいけませんか?

一律にそうとは考えていません。僕自身、旧耐震の木造の築古物件を買っています。ただし、旧耐震であることは、建物の安全性を考えるうえで大事な情報です。耐震性については建築士など専門家に確認し、そのうえで配管や費用、賃貸需要といった項目を一つずつ見ていくことをおすすめします。

築45年を超える家でも、購入前の確認で候補に残せますか?

確認の結果次第です。配管を修理できる作りか、水道管の工事費を見込めるか、不具合を価格に織り込めるか、劣化した擁壁がないか、借り手がいるか。この5つに答えられるなら、候補に残せる場合があります。答えられない項目が残る場合は、調査や見積もりで確かめてから判断してください。

旧耐震かどうかは、どこで確認できますか?

物件資料の完成年だけでは決まりません。建築確認を受けた時期で決まるため、不動産会社に、確認済証の交付時期を聞いてください。1981年6月より前なら旧耐震、それ以降なら新耐震が目安です。

点検口があれば、配管は問題ないと考えてよいですか?

いいえ。点検口は入口にすぎません。そこから配管の状態を確認できて、壊れたときに修理のために手が届くかが大切です。確認しても分からないときは、「問題なし」と決めずに、配管を修理する業者など、実際に工事をする人へ確認してください。

擁壁がある土地の家は、必ず見送るべきですか?

一律には言えません。ただ、僕は、劣化した擁壁がある物件は、基本的に買いたくありません。崩れた場合の出費が大きくなるおそれがあり、保険の扱いも事故の原因や契約内容で変わるからです。状態が分からないときは、専門家や自治体の窓口に相談して、負担を把握できなければ購入判断を保留する、という選択肢があります。

賃貸需要があるかどうかは、どう調べればよいですか?

周辺の賃貸募集を確認し、その地域の賃貸を扱う不動産会社に、「どんな人が探していますか」「この条件だと家賃はどのくらいですか」「決まりにくい点はありますか」と具体的に聞いてみてください。募集中の家賃は、成約した金額とは限らないので、成約の状況など、確認できる材料も合わせて判断します。

まとめ

旧耐震の築45年超の木造戸建てを買う前に、僕が確認する5つの項目を、もう一度整理します。

  1. 配管をメンテナンスできるか(点検口があり、その先に手が届くか)
  2. 水道管を敷設し直す費用を、見込んでいるか
  3. 不具合や制約を把握して、価格に織り込めるか
  4. 劣化した擁壁の、大きなリスクがないか
  5. 賃貸需要があるか

僕は、古い家の不具合を、一律に見送りの理由にはしていません。必要な対応と費用を見込み、購入希望額を考えます。一方で、劣化した擁壁の大きな負担や、賃貸需要がないという問題は、特に見送りたい理由として挙げています。

僕が買ったのは木造の築古物件で、見送ったのは旧耐震のRC造マンションでした。古いかどうかだけでなく、壊れたときに直せるかどうかが、2つの物件を分けたポイントでした。

物件の見極めと指値の考え方は、スクールでもお伝えしています。

※繰り返しになりますが、この記事は一般的な情報の提供です。建物の耐震性や劣化の状態は、建築士や工務店などの専門家に、保険や自治体の制度は、保険会社や役所に確認したうえで、ご自身の判断で行ってください。

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